S総合リハケアクリニック

院長先生は、高い専門性を有したリハビリテーション専門クリニックを開設したいというお考えのもと、医療を必要とされる患者さんの利便性を考慮し、京浜急行線「YRP野比」駅から徒歩1分という好立地に『S総合リハケアクリニック』を開設されました。様々にリハビリテーションを必要とされている老若男女の患者さんに対応するために、これまでご自身が培ってこられたリハビリテーション科、神経内科、内科でのご経験にプラスして、整形外科の専門医、PT、OT、ST、鍼灸マッサージ師など、専門スタッフの力を集結し、総合リハビリテーション医療を提供していきたいとお考えです。全国にもリハビリテーション専門のクリニックはまだまだ少なく、特に小児に対するリハビリテーションを提供する医療機関はまだ少ない現状です。そこで、こうした様々なリハビリテーション医療を必要とする方々に対し、提供医療の内容を的確にアピールするため、神経内科を脳神経内科、また東洋医学と西洋医学の融合的な医療の提供を漢方内科と標榜するなどの工夫をしています。※平成20年4月の広告可能な診療科目についての法律に準じています。

開業形態 戸建診療所
標榜科目 リハビリテーション科・内科・脳神経内科・整形外科・漢方内科
専門分野 脳血管疾患・運動器疾患リハビリテーション、東洋医学(漢方)
経営方針 地域の住民のために時代の水準を照らして十分な医療を提供し、安心感を与え、信頼され・愛されるクリニックを目指します。
医療機器 X線撮影装置、心電図、ネブライザー、AED、画像ファイリングシステム、電子カルテ リハビリ関連機器(自動間欠牽引装置、ホットパック装置、温浴療法用装置、パラフィン浴装置、チルトテーブルなど)
施設基準 脳血管疾患等リハビリテーション(Ⅲ)(言語療法室あり) 運動器リハビリテーション(Ⅰ)

ポイント

S総合リハケアクリニックは、もともと信用金庫であった3F建てのビルを改装しての開業となりました。駅前徒歩1分の好立地であり、かつ隣接に駐車場が確保できるという患者さんの通院利便性が高い物件でしたが、一方で建物の構造上、エレベータの設置が不可能であるというデメリットがありました。これは、階段昇降機を設置すること、また平面計画に工夫を凝らすことで解消されました。ゾーニングの考え方としては、老若男女、症状の違う様々な患者さんが来院されるため、1Fは待合室や診察室、検査室など基本的な診療のスペース及び、移動が困難な重症度の高い患者さんのためのリハビリ訓練スペース、2Fは診療室及び、比較的自立された患者さんのための様々なリハビリ訓練スペース、3Fはワンフロアをすべて小児用のリハビリ訓練スペースと区分けすることで、患者さん一人ひとり、どなたもリラックスしてストレス少なく治療・訓練に専念できるようにする、ということです。また、「ひとりひとりを大切に、医師と患者が響きあう医療」を提供したいという院長先生のお考えが院内の隅々に行き渡っています。たとえば、2階に設置した第2診察室は、「患者さんではなく医師やスタッフが動く」という診療スタイルの顕れです。訓練室に設置したベッドは、患者さんの体型の違いに合わせた様々なサイズを取り揃え、カラーも敢えて統一しないことで、患者さんが院内で迷わないように工夫しています。さらに、リハビリを必要とする患者さんには外出時のトイレが苦痛になりがちであるといった特性を把握し、トイレ内に身体が大きな方でもおむつ替えが可能な大型のベッドを設置する、様々な手すりを設けて排泄しやすい工夫をするなど、院長先生の患者さんへの温かな視線や配慮が端々に見られます。

ポイント 2

開業時の施設基準としては、脳血管疾患等リハビリテーション(Ⅲ)及び運動器リハビリテーション(Ⅰ)を申請しています。平面計画の検討にあたり、リハビリ専門クリニックとして機能させていくために、できる限り工夫してリハビリ訓練スペースを多く確保することに注力しました。1階から3階までの各フロアに、医師のほかPT、OT、STといった様々な職種のスタッフが、各フロアに配置されているため、こうしたスタッフの院内オペレーションの効率化を検証し、電子カルテの導入など、フィルムレス・ペーパレス化・IT化を進め、訓練スペース以外の省スペース化や事務作業の効率化を実現しました。結果として、リハビリ訓練スペースを待合室なども含めた全体面積の40パーセント近くに相当する、160㎡以上確保することができ、今後の施設基準レベル向上にもフレキシブルに対応することが可能となりました。

ポイント 3

「地域のおひとりを守れる医療」を提供していきたいとのお考えから、S総合リハケアクリニックは、平日午前8時30分から午後7時まで、土曜は午前9時から午後5時までの間、いつでも患者さんを受け入れています。こうした徹底した患者視点のもと、院内が整備され、リハビリ訓練スペースについても、単に必要な機器を設置するのではなく、様々な細かい工夫がなされています。たとえば、平行棒を使用した歩行訓練のスペースには、患者さんの目標を漠然とさせるのではなく、院内の床にタイルカーペットを使用し、色の変化をつけることで、『今日は何枚まで進めた』という明確な達成感を感じることができるようにと工夫されています。また、3階の小児訓練室は、病院、クリニック、リハビリといったものに抵抗してしまい、なかなか訓練が進まない小児に対し、できる限り家庭の一室にいる感覚でリラックスして、リハビリに取り組むことができるように配慮されています。その他、姿勢鏡が転倒することがないように、院内の壁に組み込んでしまうなど、院内のいたる場所で想定される場面を十分検討し、細微にいたるまで患者さんの安全性確保、訓練意欲の向上、院内滞在時のリラックス、安心感、信頼感の醸成を考えられています。